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WELLNESS

ウェルネス事業

平成30年度沖縄離島活性化推進事業観光客誘客強化事業 久米島ウェルネスモデル構築事業報告書

ウェルネスとは、健康を身体の側面だけでなくより広義に総合的に捉えた概念で、米国のハルバート・ダン医師が『輝くように生き生きしている状態)』と提唱したのが最初の定義である。社会情勢、時代によって人々のライフスタイルと価値観も変容していくなかでその概念も変化してきている。
ウェルネスには、医学者や健康、体力づくりの分野からのウェルネス研究や普及啓発が主だったのに対し、ここ数年ではSPA(スパ)産業などの美容業界、飲食業界、観光業界をはじめあらゆる産業分野から注目が高まってきている。
近年の定義にはグローバルウェルネスインスティチュート(Global wellness Institute:GWI)が提唱する「身体的、精神的、そして社会的に健康で安心な状態」(2015年)がある。

琉球大学の荒川は「身体の健康、精神の健康、環境の健康、社会的健康を基盤にして豊かな人生(QOL)をデザインしていく生き方、自己実現」として、多様な志向層に支持され、多様なプレーヤーが参画できる新たなウェルネスの輪郭を提起している。

「ウェルネスの時代到来に向けた“久米島ウェルネス”の確立」

内閣府沖縄総合事務局がまとめた沖縄観光の動向(平成25年度)では、沖縄振興基本方針における観光産業の位置づけとして外国人観光客の誘客拡大とともに、「観光の『高付加価値化』の推進」を明確に掲げている。
入域観光客数はハワイ超えが視野に入るなど量的側面では順調に推移しつつあるなかで、質的な観光の指標である平均滞在日数はハワイ9.2日に比べて沖縄3.8日と半分以下、滞在平均消費額もハワイ176,510円に比べ68,062円と半分以下にとどまっている。
離島固有の資源を活かした滞在型観光の推進、時代のニーズに即した滞在メニューの充実を図ることは喫緊の課題であり、世界的関心が高まるウェルネスツーリズム開発、地域住民の健康増進に役立てられるウェルネスプログラム開発、そのための人材育成は離島活性化に向けた取り組みとして極めて有効と考えられる。

久米島の有望な観光資源であり健康ウェルネス資源でもある世界第2位の取水量を誇る久米島海洋深層水の効果を説明できるだけの健康エビデンスがこれまでなかったことから、平成29年度では海洋深層水の健康情報データベース構築(エビデンステーブル作成)、久米島海洋深層水ウェルネスプログラム検証、開発を、国立大学法人琉球大学との連携により産官学連携事業を実施した。
海洋深層水健康データベース構築は世界初の試みであった。
また、バーデハウスで実施したメタボリック改善効果、美容効果、疲労回復効果の健康三大市場を意図した効果検証により、科学的根拠に基づく久米島ウェルネスプログラム造成への基盤を構築することができた。

そこで平成30年度は、平成29年度の海洋ウェルネスプログラム研究開発の取り組みを活かし、町の有力な資源である海洋深層水、海洋深層水温浴施設(バーデハウス久米島)の活性化に資する以下3つを柱とし産官学連携により実施した。

1.2 離島活性・高付加価値型観光に向けた事業内容

  1. 久米島海洋ウェルネスモニターツアー造成
  2. 地域住民向けウェルネス保健指導プログラムの開発・実施
  3. 持続可能な事業推進に向けたウェルネス人材育成のプログラム開発と実施

連携・協力体制
事業主体:久米島町(商工観光課)
連携(学):国立大学法人琉球大学ウェルネス研究分野
連携(産): 久米島町観光協会、バーデハウス久米島、イーフビーチホテル
イーストホームタウン沖縄株式会社(ウェルネス専門旅行社)

(1)の平成29年度の取り組みを活かした久米島海洋ウェルネスモニターツアー造成では、健康ビジネス有望3大市場を背景としたウェルネスモニターツアーを3タイプ造成し、実施による商品化検証、次年度以降の商品化に向けた販路開拓をおこなう。
久米島の優位性あるウェルネス資源として海洋深層水および海洋深層水施設と周辺環境を活用した「海洋ウェルネスツーリズム」確立により、高付加価値型観光の創出と誘客が期待される。滞在型観光のメニュー多様化を図るため、久米島の文化芸能(生活文化)、自然環境の活用や、スポーツ、食、農業等、異業種との連携を図る。

(2)の地域住民向けウェルネス保健指導プログラム開発・実施では、特定保健指導マニュアルに準拠したプログラムが観光客および久米島町民の健康増進に活かせるとともに、健康経営に取り組む本土大企業の需要に応える島・久米島という新たな価値創出が期待される。

(3)の持続可能な事業推進に向けたウェルネス人材育成の実施では、健康ウェルネスと観光の両面を理解実践できる人材として、地域資源に新たな価値を見出し新規ウェルネス商品造成の核となることが期待される。

本事業の進展により、ウェルネス産業、健康経営など次世代ヘルスケア産業を久米島に誕生させ(久米島ウェルネス)、「新産業創出」から「雇用創出」、ひいては人口減少を喰い止め、次代の価値であるウェルネス地方創生「移住定住の促進」に繋がる離島課題解決事業の一環と位置付ける。