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海洋深層水とは

世界の海洋深層水

WORLD

海洋深層水を開発している国は、ノルウェーをはじめ、日本、韓国、アラスカ(米)、ハワイ(米)、セントグロイ(米)、台湾、キューバ、などがあります。

また、最近ではフランスの海洋深層水大型船舶ODEEPなど、世界中の海を航海しながら取水・加工している会社もあります。

海洋深層水利用の歴史 海洋深層水の持つ資源性に最初に着目したのは、1881 年のフランスのダルソンバールであるといわれています。彼は、熱帯地域の海水の表層水と深層水の 20℃以上ある温度差を 利用して熱機関を動かして発電することを提案しました。これは後に海洋温度差発電'Ocean Thermal Energy Conversion, 略称 OTEC, オテックと呼ばれるようになった技術です。この技術アイデアの実現に向けた志しはフランスの科学者でネオンサインの発明家としても名高いクロードに受け継がれ、1926 年には温度差発電の公開室内実験を行っています。クロードはベルギーの製鉄所で予備実験を行った後キューバ、ブラジル、仏領西アフリカなど熱帯の海で海洋温度差発電の実験を繰り返して技術的な問題を解決していきました。

米国ハワイ州政府は 1980 年にハワイ島のコナに海洋温度差発電の技術開発を目的とした州立ハワイ 自然エネルギー研究所を新設しました。そこでは海洋深層水の取水管を設置して、海洋深層水の取水を始め恒常的に温度差発電の研究と技術開発が行えるような環境整備が行われました。ハワイの自然エネルギー研究所では、現在、水深 619m、675m、915m からそれぞれ日量 14,000t、 73,000t、160,000tの海洋深層水を揚水する能力をもった瀬愛最大規模の施設を完備しています。海洋深層水の農業利用や淡水製造などの基礎研究の他に、建物の空調、冷水性の水産生物の増養殖や 畜養、植物プランクトンの大量培養、などの事業が大規模に展開されています。

一方で、海洋深層水の含んでいる栄養塩類も世界的に着目され、1972 年には米国のコロンビア大学のローエル教授がカリブ海のセント・クロイ島で海洋深層水の栄養塩類を利用して植物プランクトンを培養し、それを餌としてアサリやカキの養殖を検討し、事業化の可能性を証明しました

海外での海洋深層水の資源利用のもう一つの事例はノルウェーで、フィヨルドでのサケの養殖の際に、 水質の悪化を低減するために、フィヨルドの外側の底層水をポンプでフィヨルドに汲み上げて利用することを実施しており、これはベルゲン大学海洋生物学部と国立海洋研究所養殖部が行った実験で、水深 65m の底層水を日量 18,000t 揚水して利用しています。ヨーロッパ諸国が面している北海は浅いために、本格的な海洋深層水の資源利用には適さないが、ノルウェー沿岸部の深みの海水を利用することによって、低温と若干の清浄性を利用することができると言われましたが、実験段階までで、その後の養殖事業の国際状況の変化があって、事業化には進まなかったようです。

また、韓国では2005年に京東大学海洋深層水学科が新設されました。韓国で初めて「飲む海洋深層水」製造許可を得た(株)ウォータービスは、海洋深層水専門メーカーとして海洋深層水のミネラルで作ったサプリや塩、海洋深層水で作ったトンチミ(大根を薄い塩水に漬けたキムチ)などの特許を取得しており、関連商品を販売しています。

このように、世界では現在、人口の増加や環境汚染などで、人類には欠かせない大切な資源である水が不足している中、海洋深層水は、食品だけでなく水産養殖、海洋温度差発電・冷却・冷房などのエネルギー、皮膚炎・糖尿の治療などの医薬品、化粧品・入浴剤などの美容分野、水耕栽培などの農業分野にまで利用が拡大されるものと期待が寄せられています。

沖縄・ハワイの海洋資源

沖縄、ハワイはいずれも亜熱帯海洋性気候に属し、四方を海に囲まれた島嶼の豊かな海洋自然に恵まれている海と共生してきた歴史文化を育み、現代においては海洋水産資源の利活用、海洋自然エネルギー開発、また海洋レジャー・アクティビティを中心としたリゾート観光振興に両地域とも力を入れている点で類似している。
こうしたなか、日本およびハワイが優位に提供しうる価値のひとつには、島嶼環境、海洋自然の健康医療およびウェルネス資源としての利活用、海洋ウェルネス産業化が考えられる。

ハワイについて

海の直接利用と産業化を進めている機関に米国ハワイ島の州立自然エネルギー研究所がある(Natural Energy Laboratory of Hawaii Authority;NELHA)。
海洋深層水の本格的な実験と事業利用恒久施設の第1 号として、取水量は世界第1位を誇る施設である。
温度差発電、太陽光発電冷却水としての自然エネルギー研究分野では世界有数の研究開発機関であり、海洋深層水の特定である低温安定性、清浄性、富栄養性を利用した養殖事業も見られる。
ウェルネス産業に関連するものでは、海洋深層水として世界で初めてFDA(米国連邦食品医薬品局)より製造と販売の許認可を受けたミネラルウォーター事業等があるが、
自然エネルギー研究開発を主軸と位置づける同研究所により、ウェルネスの視点からの踏み込んだ研究開発、発信への取り組みは活発ではない。